とある放射線治療医の備忘目録

とある放射線治療医の覚書

大腸がん オリゴ転移に対する体幹部定位放射線治療後の局所制御

Benson KRK, et al. Am J Clin Oncol. 2021. PMID: 34534143

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

・大腸がん(結腸がん/直腸がん)オリゴ転移(少数転移)に対する体幹部定位放射線治療(SABR, stereotactic ablative radiotherapy)後の局所再発成績
・後ろ向き研究、米国

 

目的>
・大腸がん、オリゴ転移に対し体幹部定位放射線治療が行われた患者の局所再発成績を報告すること。

 

<対象と方法>
・2001-2016年、脳転移、肝転移、脊椎転移、肺転移に対し体幹部定位放射線治療が行われた患者を後ろ向きに解析を行った。
・死亡を競合イベントとして、累積局所再発割合(time to local failure)を計算した。

 

<結果>
・130例、256病変を解析した。
・治療を行った転移のうち、脳転移 50%、肝転移 20%、脊椎転移 19%、肺転移 11%。
・肉眼的腫瘍体積(中央値):肝転移 24 mL、脳転移 2 mL、脊椎転移 4 mL、肺転移 1 mL。
・累積局所再発発生率:1年 21.6%、2年 28.2%、3年 31.5%。
・局所再発は肝転移で最も多く(1年 26.0%、2年 38.5%)、ついで脊椎(1年 25.1%、2年 31.1%)、脳転移(1年 20%、2年 25.2%)、肺転移(1年 13.7%、2年 データ不十分)。
・右側結腸からの転移では局所再発が多かった(HR 2.23, p=0.0146)
・生物学的実効線量(BED, biological effective dose)>70 Gy10(p=0.0009)、体幹部定位放射線治療前の化学療法歴(p=0.018)も局所再発と関連していた。

 

<結論>
・大腸がん(結腸/直腸がん)転移に対する体幹部定位放射線治療において、右側原発腫瘍からの転移では左側原発と比較して局所再発リスクが高かった。
・他の転移部位と比較して肝転移では局所再発率が高かった。
・したがって、肝転移および右側原発からの大腸がんからの転移では治療強度を上げた放射線治療が有用かもしれない。

 

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非定型髄膜腫/退形成性髄膜腫における術後放射線治療の役割

Zhu H, et al. Cancer Med. 2019. PMID: 30680963

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

・異型性(非定型)髄膜腫、退形成性髄膜腫に対する術後(アジュバント放射線治療
・後ろ向き研究、中国

 

<背景と目的>
・高グレード髄膜腫(特に非定型髄膜腫)に対する術後放射線治療に関しては議論がある。
・今回術後放射線治療の役割に関し検討を行った。

 

<対象と方法>
・2003-2008年の期間、162例の成人高グレード髄膜腫(非定型髄膜腫 99例、退形成性髄膜腫 63例)に対する治療が行われて居た。
・117例は初期治療、45例は再発病変に対する治療であった。
・115例(70.9%)に対して、外科手術後に術後(アジュバント放射線治療が行われていた。

 

<結果>
・経過観察期間中央値 76.5ヶ月(1-42)
・新規診断退形成性髄膜腫患者において、術後放射線療法と良好な無増悪生存(p=0.001)、良好な全生存(p=0.003)との関連性が認められた。
・非定型髄膜腫では、肉眼的全摘出(GTR, gross total resection)のみが有意な予後因子であった(無増悪生存 p<0.001, 全生存 p=0.012)
・サブグループ解析において、高グレード髄膜腫で、亜全摘後の患者では放射線治療による無増悪生存(p=0.023)および全生存(p=0.013)の改善効果が認められた。
・再発性の高グレード髄膜腫患者では、放射線治療による統計学的有意な無増悪生存や全生存の改善効果を認めなかった。

 

<結論>
・新規診断退形成性髄膜腫や高グレード髄膜腫で亜全摘後の患者では、術後(アジュバント放射線治療と良好な生存成績との関連が認められた。
・しかしながら、再発性の高グレード髄膜腫患者では、放射線治療と予後との有意な関連性を認めなかった。

 

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【revised STARS】早期非小細胞肺がん 体幹部定位放射線治療 vs. 外科手術

Chang JY, et al. Lancet Oncol. 2021. PMID: 34529930

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

・切除可能I期非小細胞肺がんに対する体幹部定位放射線治療(SBRT, stereotactic body radiotherapy)
・単アーム前向き試験、revised STARS trial

 

<背景>
・以前に報告されたSTARSとROSEL試験のプール解析結果では、手術可能早期非小細胞肺がんに対する手術後と比較して、体幹部定位放射線治療(SABR, stereotactic ablative radiotherapy)後の生存成績が優れていたが、その解析は多くの限界が存在していた。
・今回の研究では revised STARS trial の長期成績を報告する。
・Revised STARS trialでは、体幹部定位放射線治療群を再度集積し、登録症例数を増加させ、同時期に施設に前向きに登録された胸腔鏡下肺葉切除+縦隔リンパ節郭清が行われた患者と、プロトコール特異的な傾向スコアマッチング(PSM, propensity score matching)を用いて比較を行った。

 

<方法>
・今回の単アーム前向き試験はUniversity of Texas MD Anderson Cancer Centerにて行われた。
・適格基準:18歳以上、Zubrod performance status 0-2、新規に診断された組織学的に確認された非小細胞肺がん、N0M0(扁平上皮がん, 腺がん, 大細胞がん または 亜型確定できない非小細胞肺がん [NSCLC not other specified])、主要サイズ3 cm以下。
・今回の試験には以前にプール解析が行われた患者を含めなかった。
体幹部定位放射線治療:(末梢性)54 Gy/3回、(中枢性)50 Gy/4回(肉眼的腫瘍体積に対し同時ブースト 60 Gy)
・主要評価項目:3年全生存(OS, overall survival)。
・傾向スコアマッチングのため、MD Anderson Department of Thoracic and Cardiovascular Surgeryに前向き登録が行われたデータベースのI期非小細胞肺がん患者で、試験が行われた同時期に胸腔鏡下肺葉切除+縦隔リンパ節郭清が行われた患者データを用いた。
体幹部定位放射線治療の手術に対する非劣性:3年全生存率が胸腔鏡下肺葉切除術+縦隔リンパ節郭清術後と比較して12%以上劣らないこと(ハザード比上限 1.965)場合に非劣勢を主張することとした。

 

<結果>
・2015年9月-2017年1月、80例が登録、有効性と安全性の解析が行われた。
・経過観察期間中央値:5.1年(IQR 3.9-5.8)。
・3年全生存割合:91%(95% CI 85-98)、5年全生存割合:87%(79-95)。
体幹部定位放射線治療の忍容性は良好で、Grade 4-5毒性の発生を認めなかった。
・1例(1%)に Grade 3の呼吸困難、Grade 2の肺臓炎、Grade 2の肺線維症を認めた。
重篤な有害イベントは観察されなかった。
・Propensity matchingされた胸腔鏡下肺葉切除術+縦隔リンパ節郭清術が行われた患者群の3年全生存割合:91%(95% CI 85-98)、5年全生存割合:84%(95% CI 76-93)。
体幹部定位放射線治療後の3年全生存割合は、胸腔鏡下肺葉切除+縦隔リンパ節郭清が行われた患者と比較して非劣勢である様子。
・両群の全生存に有意差は認められなかった(多変量解析;ハザード比 0.86, 95% CI 0.45-1.65, p=0.65)

 

<結論>
・手術可能IA期非小細胞肺がんに対する体幹部定位放射線治療後の長期生存成績は、胸腔鏡下肺葉切除術+縦隔リンパ節郭清術後に対して非劣性。
・手術可能なIA期非小細胞肺がんに対する体幹部定位放射線治療は有望な治療ではるものの、集学的な治療が強く推奨される。

 

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【SABR-COMET】少数転移(オリゴ転移)対する体幹部定位放射線治療 vs. 標準的な緩和治療

Palma DA, et al. Lancet. 2019. PMID: 30982687

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

・少数転移(オリゴ転移)に対する体幹部定位放射線治療(SBRT, stereotactic body radiotherapy / SABR, stereotactic ablative body radiotherapy)vs. 標準的緩和治療
・第2相ランダム化試験、SABR-COMET

 

<背景>
・少数転移(オリゴ転移)パラダイムからは、遠隔転移の数が限られている患者ではすべての病変に対する治療を行うことにより治癒が得られる可能性が示唆されている。
・このパラダイムを支持するランダム化試験のエビデンスは乏しい。
・今回、原発巣が制御されており、遠隔転移の個数が1-5個の患者において、体幹部定位放射線治療が生存成績等の治療成績、毒性、生活の質(Quality of life)へ与える影響を評価した。

 

<対象と方法>
・カナダ、オランダ、スコットランド、オーストラリア、10施設、多施設共同第2相ランダム化試験。
・適格基準:18歳以上、原発腫瘍が制御されており、遠隔転移が1-5個、ECOG PS 0-1、期待生命予後6ヶ月以上。
・転移の個数(1-3個 vs. 4-5個)による層別化後、(1:2)の割合で、標準的な緩和治療単独群(コントロール群)と標準的な緩和治療+全ての遠隔病変に対する体幹部定位放射線治療群(体幹部定位放射線治療群)にランダム化した。
・主要評価項目:全生存。

 

<結果>
・2012年2月-2016年8月、99例がランダム化された。
・コントロール群 33例(33%)、体幹部定位放射線治療群 66例(67%)。
体幹部定位放射線治療群 2例(3%)は同意を撤回し治療を受けなかった。
・コントロール群2例(6%)が同意を撤回した。
・経過観察期間(中央値):コントロール群 25ヶ月(IQR 19-54)、体幹部定位放射線治療群 26ヶ月(23-37)。
・全生存期間中央値:コントロール群 28ヶ月(95% CI 19-33)、体幹部定位放射線治療群 41ヶ月(26-未到達)(HR 0.57, 95% CI 0.30-1.10, p=0.090)。
・Grade 2+有害イベント発生率:コントロール群 3/33例(9%)、体幹部定位放射線治療群 19/66例(29%)(p=0.026)(absolute difference 20%, 95% CI 5-34)。
・治療に関連する死亡が体幹部定位放射線治療群 3/66例(4.5%)に認められた。
・コントロール群では治療に関連した死亡は認められなかった。

 

<結論>
・少数転移(オリゴ転移)を有する患者に体幹部定位放射線治療による全生存の改善効果が認められ、今回の試験の primary endpointを達成した。
・しかし一方体幹部定位放射線治療群で3/66例(4.5%)に治療に関連した死亡が認められた。
・全生存におけるベネフィットおよび体幹部定位放射線治療によりベネフィットが認められる最大の遠隔転移の個数を確定させるために第3相ランダム化試験が必要。

 

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【LAPC-1 trial】局所進行膵がんに対するFOLFIRINOX+体幹部化学放射線療法

Teriaca MA, et al. Radiother Oncol. 2021. PMID: 33217500
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33217500/

 

・局所進行膵がんに対するFOLFIRINOX療法後の体幹部定位放射線治療(SBRT, stereotactic body radiotherapy)
・第2相試験、LAPC-1 trial、長期成績

 

<目的>
・局所進行膵がんに対するFOLFIRINOXによる化学療法後に体幹部定位放射線治療を行った第2相試験(LAPC-1 trial)の長期成績を報告する。

 

<対象と方法>
・組織学的に確認された局所進行手術不能膵がん
・導入化学療法:FOLFIRINOX、8サイクル。
・化学療法後に病勢進行を認めない患者に対し、体幹部定位放射線治療(40Gy/5回)を施行した。

 

<結果>
・LAPC-1試験において、50例が登録された
・化学療法期間中に11例に病勢進行が認められ、39例に対し化学療法後に体幹部定位放射線治療が施行された。
コホート全体における全生存割合:1年 62%、3年 10%。
・経過観察期間(中央値)13ヶ月
・全生存期間(中央値):体幹部定位放射線治療施行群 18ヶ月、非施行群 5ヶ月(p<0.001)。
・化学放射線療法後、7例に対し手術が行われ、根治切除が得られた。
・手術が行われた患者では3年全生存割合 43%、切除が行われなかった患者では3年全生存割合 6.5%(p=0.03)。
体幹部定位放射線治療期間中、4例に有害イベント(Grade 3+)の発生を認めた。

 

<結論>
・局所進行膵がんに対するFOLFIRINOX療法後の体幹部定位放射線治療後、長期生存が得られた患者がみられた。
・この治療により根治手術の可能性が向上するかもしれない。外科手術が行われた患者では、手術が行われなかった患者と比較して、生存成績が良好であった。

 

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【TROG 09.02 CHISEL】末梢性早期非小細胞肺がん 体幹部定位放射線治療 vs. 通常分割照射

Ball D, et al. Lancet Oncol. 2019. PMID: 30770291 

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

・I期非小細胞肺がんに対する体幹部定位放射線治療(SBRT) vs. 通常分割照射
・第3相ランダム化試験(TROG 09.02 CHISEL)。

 

<背景>
体幹部定位放射線治療(SBRT, stereotactic body radiotherapy / SABRT, stereotactic ablative radiotherapy)は手術不能I期非小細胞肺がんの治療に広く用いられている。
・しかしながら標準的な分割照射と比較して、体幹部定位放射線治療の局所制御の改善や全生存の延長効果に関する前向きなエビデンスは存在していない。
・今回、体幹部定位放射線治療と標準分割照射の比較を行った。

 

<方法>
・オーストラリア/ニュージーランド、多施設共同、第3相ランダム化試験
・適格基準:18歳以上、生検にて確認されたI期(T1-T2aN0M0)非小細胞肺がん、18F-FDG PETにてステージングが行われ、医学的に手術不能または手術を拒否した患者;ECOG PS 0-1、病変は末梢性のもののみを対象とした。
・(2:1)の割合にて体幹部定位放射線治療群と標準分割照射群にランダム化を行った(層別化:T病期、手術可能/不能 [operability])。
体幹部定位放射線:54 Gy/3回、腫瘍が胸壁から<2 cmでは48 Gy/4回
・標準分割照射:66 Gy/33回 または 50 Gy/20回
・主要評価項目:局所再発(time to local treatment failure)(仮説:体幹部定位放射線治療は標準分割照射に局所制御が優れる)

 

<結果>
・2009年12月-2015年6月、101例が登録、ランダム化された。
体幹部定位放射線治療(66例)、標準分割照射(35例)
体幹部定位放射線治療群 5例(7.6%)、標準分割照射群 2例(6.5%)は治療を受けなかった。
・各群4例が研究終了までに同意を撤回した。
・経過観察期間(中央値):標準分割照射群 2.1年(IQR 1.2-3.6)、体幹部定位放射線治療 2.6年(IQR 1.6-3.6)
・20/101例(20%)の患者で局所の増悪が認められた。
体幹部定位放射線治療群 9/66例(14%)、標準分割照射群 11/35例(31%)。
・標準分割照射と比較して、体幹部定位放射線治療で局所制御が良好であった(HR 0.32, 95% CI 0.13-0.77, p=0.0077)。
体幹部定位放射線治療群において、1つのGrade 4の呼吸困難、7つのGrade 3有害イベント(咳嗽 2、低酸素血症 1、肺感染症 1、体重減少 1、呼吸困難 1、疲労 1)
・標準分割照射群において、2つのGrade 3 胸痛を認めた。

 

<結論>
・手術不能末梢性I期非小細胞肺がんにおいて、標準分割照射と比較して、体幹部定位放射線治療は局所制御が良好で、重篤な毒性の明らかな増加を認めなかった。

 

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EGFR変異陽性 III期非小細胞肺がん エルロチニブ併用放射線治療 vs. 化学放射線療法

Xing L, et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2021. PMID: 33220395
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33220395/

 

・EGFR(epidermal growth factor receptor)変異陽性 切除不能III期非小細胞肺がん
・エルロチニブ併用放射線治療 vs. 化学放射線療法
・第2相ランダム化試験、中国

 

目的>
・IIIA/IIIB期 切除不能非小細胞肺がんで、EGFR変異陽性例に対するエルロチニブ併用放射線治療とシスプラチン/エトポシド併用化学放射線療法を比較した。

 

<対象と方法>
・多施設共同第2相試験(2012年12月-2016年1月)
・(1:1)の割合でエルロチニブ(150 mg/day、2年間 または 病勢増悪まで)+放射線治療と化学放射線療法(シスプラチン 50 mg/m2 on days 1, 8, 29, 36、エトポシド 50 mg/m2 on days 1-5 and 29-33)にランダム化。
・主要評価項目:無増悪生存(PFS, progression-free survival)。

 

<結果>
・252例をスクリーニング、各群20例のEGFR変異陽性患者を登録した。
・化学放射線療法群と比較して、エルロチニブ併用放射線治療群の無増悪生存期間(中央値)が有意に良好であった(24.5ヶ月 vs. 9.0ヶ月, HR 0.104, 95% CI 0.028-0.389, p<0.001)
・客観的奏効率:エルロチニブ+放射線治療 70%、化学放射線療法 61.9%(p=0.744)
・有害イベント(any)発生率は両群で同様であった(88.9% vs. 84.2%)

 

<結論>
・主要評価項目である無増悪生存が達成され、EGFR変異陽性III期非小細胞肺がん患者において、シスプラチン/エトポシド併用化学放射線療法と比較して、エルロチニブ併用放射線治療は無増悪生存の改善にベネフィットがあり、忍容性は同等であった。
・EGFR変異陽性 切除不能III期非小細胞肺がんに対するエルロチニブ併用放射線治療の有効性に関しては確定できず、症例集積が難しいことから、第3相試験を行うことは困難。

 

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