肝細胞がんに対する体幹部定位放射線治療の有効性/安全性は?
・第2相試験
対象:
・新規診断, 単発性, 肝細胞がん;肝外病変なし, 標準的な局所治療不適, 腫瘍サイズ1-6cm
・Primary endpoint: 照射した肝細胞がんの18ヶ月局所制御
・43例に対し治療を行い評価;中央経過観察期間 4.0年 (1.2-4.6年)
・43例, 全例に肝硬変を認め, Child-Pugh grade A 37例 (88%), grade B 5例 (12%), 1例 不明
・13例(31%)に grade3+ の急性期イベント;8例に肝機能検査異常 (19%)
・3例(10%)で体幹部定位放射線治療3ヶ月時点でChild-Pughが悪化
・18ヶ月局所制御率: 98% (95% CI 85-99)
・18ヶ月全生存率 72% (56-83), 中央全生存期間: 3.5年
結論:肝移植や焼灼術, 塞栓療法に適さないような状態の患者ではあったが, 治療歴のない単発性の肝細胞がんに対する体幹部定位放射線治療後の局所制御および全生存成績は良好なものであった.
Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2020;107:116-125.